いなはら鍼灸院

神戸六甲の女性鍼灸師が施術するいなはら鍼灸院です。
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腹腔の静脈

<門脈>
無対の3本の腹部の動脈(腹腔動脈、上・下腸間膜動脈)から血液を受け入れる無対の腹部器官(胃腸管、胆のう、膵臓および脾臓)からの静脈血は、門脈を経て肝臓に達し、肝静脈を経て下大静脈へ流れ込む。腸で吸収された栄養素は、最短路を通って、肝臓という中枢的な物質代謝器官に到達する。

門脈は3本の根静脈、すなわち脾静脈、下腸間膜静脈および上腸間膜静脈から構成されている。


<門脈系の側副路>
門脈の血液は肝臓から下大静脈を経て心臓に還流する。しかし、肝臓の病変(肝硬変など)によって肝臓の血行障害が生ずると、消化器や脾臓からの血液は肝臓に流入できず、うっ血を引き起こす(門脈圧亢進症)。このような場合のバイパスとして、肝臓を通らずに血液を環流する経路がいくつかあり、門脈の側副循環と呼ばれる。

機ヌ臾−奇静脈吻合
   門脈→胃冠状静脈/短胃静脈→食道静脈叢→奇静脈→上大静脈

供ヌ臾−直腸静脈吻合
   門脈→下腸間膜静脈→直腸静脈叢→内腸骨静脈→下大静脈

掘ヌ臾−臍静脈吻合
   門脈→臍傍静脈→腹壁静脈→上大静脈/下大静脈

検ヌ臾−後腹膜静脈吻合
  門脈→上腸間膜静脈→後腹膜傍椎骨静脈→腰静脈→下大静脈


門脈圧亢進症とは肝臓に向かう門脈が渋滞しているような病態である。このため門脈を通るべき大量の血液がその側副路へ流れ込み、側副路の静脈に怒張や静脈瘤形成を起こしやすい。また門脈は脾静脈を介して脾臓とも連絡しているため、門脈圧亢進に伴って脾腫を起こすことも多い。

*食道・静脈瘤
食道から胃上部(底部〜噴門部)の粘膜下静脈叢が怒張・蛇行したもの。

*メドゥサの頭:腹壁静脈怒張
門脈血が、臍傍静脈経由で腹壁静脈に怒張するものをいう。

*痔
門脈圧亢進による静脈の怒張は直腸静脈叢にも起こり、痔症状を示す。


イラスト解剖学、解剖学アトラス第3版より抜粋

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腹膜

最近往診で山の上までドライブしていますが、
だいぶ新緑が出てきましたね〜

さて、今日は腹膜の復習

・腹膜と腹膜腔
腹膜は、腹腔および骨盤腔をつくる体壁の内面と、腹腔・骨盤腔ないにある臓器の表面をおおう漿膜である。臓器をおおう臓側腹膜と体壁の内面をおおう壁側腹膜に大別される。臓側腹膜と壁側腹膜の間にある腔隙を腹膜腔という。


・腹膜の構造
腹膜は、漿膜と結合組織である漿膜下組織からなる。漿膜は単層扁平上皮細胞からなるきわめて薄い層であり、肉眼的にはその下にある漿膜下組織まで含めて腹膜として扱っている。漿膜下組織は疎性結合組織で漿膜と種々の臓器あるいは腹壁・骨盤壁とを結合し、脂肪・弾性繊維を含み、その厚さは部位によって変わる。大網の漿膜下組織には、いわゆる乳班がみられる。乳班は乳白色を呈し、大食細胞、単球、リンパ球などの集合からでき、これらの細胞は細菌や異物を取り込む食作用をもっている。そのほか、血管、神経、リンパ節またしばしば知覚性神経終末の一つである板状小体を認める。

・腹膜の働き
腹膜の重要な作用は臓器間の摩擦を軽減し、感染に対し抵抗し、とくに大網では脂肪を貯える。腹膜の表面は滑らかで、腹部内臓の運動が自由にできるようになっている。腹膜からの浸出液や細胞は、外傷や感染における異物や細菌を除去したり、感染を限局性に止めさせる。大網は、刺激のある部位に移動し、感染の広がりを阻むといわれる。
心疾患や門脈閉塞の際に静脈圧が高まり、浸出液が毛細血管を通じ浸出し腹膜腔に貯留するようになる。このように腹膜腔に貯留した液を腹水と呼んでいる。腹膜の表面積は、はなはだ大きく、皮膚面積をほとんど等しく、腹膜腔に入った液体は速やかに吸収され、これを利用して腹膜透析が行われている。

日本人体解剖学 下巻 改訂19版から抜粋


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